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内田 俊介; 塙 悟史; Lister, D. H.*
Power Plant Chemistry, 17(6), p.328 - 339, 2015/12
原子力発電プラントでは、放射線照射が構造材と水化学の相互作用に照射が作用するため、相互作用が火力プラントに比べてはるかに複雑となる。限られた数の水化学データに基づいて水化学を制御するだけでは、プラントの安全かつ信頼の高い運転を維持することは難しい。このため、測定された水化学データを必要な箇所での値に外挿し、構造材と水化学の相互作用の将来像を予測できる計算機モデルの適切な補助を受けて水化学を制御することが求められる。本論文では、プラントシミュレーションモデルにより決定されるパラメータに基づく水化学制御のプラントへの適用法についてまとめる。
大岡 紀一*; 石井 敏満
非破壊検査, 52(5), p.235 - 239, 2003/05
国内の原子力発電プラントの使用期間延長が計画されている中で、長期間運転に伴う原子炉圧力容器の照射脆化の予測や評価に資する新たな手法の開発への取り組みが盛んに行われている。本稿は、原子炉圧力容器の供用期間中の健全性を評価するための現行の監視試験法について、また、運転期間の延長に伴う監視試験片数の不足への対応として、試験を終了した照射後試験片の一部を利用して新たな照射試験片を製作するための「監視試験片の再生技術」などの技術開発及び原子炉圧力容器の照射脆化を非破壊的に評価するための技術開発について紹介したものである。
朝日 義郎
JAERI-Data/Code 2002-002, 332 Pages, 2002/03
THYDEコードに関して、前報告書刊行後に改良した諸項目を含めて、あらためて報告する。改良した点は(1)気液速度差による熱輸送モデル,(2)タービン・コンデンサーモデル,(3)低圧時の初期設定モデルである。これらの改良によって原子力発電プラントの全体解析が可能となった。今1つの改良点は3次元原子炉動特性解析機能の追加である。これによって、原子炉の安全性及び動特性のより精確な模擬が可能となった。
中島 伸也
日本原子力産業会議動力炉燃料・材料ガイドブック, p.329 - 349, 1998/00
本著は、日本原子力産業会議の原子動力研究会の一つである、燃料・材料勉強会での内容をベースに、動力炉の燃料及び材料に関するガイドブックを出版することとなり、関係者で分担執筆したものである。著者は、本著の第7章原子力発電プラントの寿命管理の前半部を担当した。寿命管理と課題では、プラントの機器・構築物を3種類に区分し、交換が極めて困難な機器・構築物を区分Aとし、その代表の原子炉圧力容器、コンクリート構築物及び一部の電線類であるとした。材料、構造、環境のそれぞれが3次元的であり、時間依存性を含む複雑な4次元の現象であり、これらの経年劣化解析では、機器・構築物の機能劣化とを関係づける最適な手法の構築が重要であることを記した。各国での動向は、米国が先頭を走っているが、その背景は各国必ずしも同じではないため、我が国独自の対応策が必要であることを記した。
村松 健
日本原子力学会誌, 36(5), p.387 - 390, 1994/00
原子力発電プラントの長寿命化の可能性を検討するにあたっては、プラントの安全性への経年変化の影響を評価しておく必要がある。原子力発電プラントは、経年変化により様々な形で影響を受けるが、一方で設備の信頼性低下を防止するために試験、点検等の保守管理がなされており、また万が一の事故発生に備えて多重の安全設備が設けられている。従って、経年変化の安全性への影響を評価するには、経年変化の機器信頼性への影響と共に、保守管理の在り方やプラントの安全設計等を総合的に考える必要がある。その一手段として確率論的安全評価(PSA)の適用が注目されており、米国を中心に、運転経験データの統計的分析や確率論的破壊力学に基づいて経年変化の影響を考慮するPSA手法の開発が進められている。本解説では、その手法開発の現状と今後の課題について述べる。
村松 健; 本間 俊充
保健物理, 28, p.355 - 362, 1993/00
確率論的安全評価(PSA)は、対象施設で想定しうる事故の発生頻度と影響をもとにその施設の「リスク」を定量化する総合的な安全評価の手法であり、近年では、アクシデントマネージメントの検討等の分野で、その利用が拡大しつつある。一方、放射線防護の分野では、事故等による潜在被曝のリスクを定量化するために必要な技術としてPSAに関心がもたれている。本解説では、原子力発電プラントのPSAの手法とその適用の現状について、公衆へのリスクを評価するレベル3のPSAに重点をおいて紹介する。手法の現状については、PSAの手順を1)炉心損傷事故シーケンスの同定と発生頻度の評価,2)格納容器破損の発生頻度とソースタームの評価,3)環境影響の評価,4)リスクの定量化と不確実さの検討、の4段階に分けて説明する。また、PSAの適用の現状については、米国での実施例等を紹介する。
泉 文男; 堀上 邦彦; 小林 健介
JAERI-M 90-218, 67 Pages, 1990/12
原子力発電プラント・データベース(PPD)は、原子力発電所の設置(変更)許可申請書を情報源とする4階層のツリー構造のデータベースである。本データベースから必要な情報が必要時に迅速かつ的確に検索できるよう、3種の情報検索機能(分類ガイド検索、文字列検索および条件検索)を有する情報検索システムを整備した。本報告書は、日本原子力研究所大型汎用計算機の日本語処理機能を有する端末装置からの利用者に対する利用手引書である。
松本 潔; 堀部 保弘*; 田辺 文也
JAERI-M 90-210, 222 Pages, 1990/11
TMI、チェルノブイル両事故をはじめとする原子力施設の事故・故障の発生、進展において、人的過誤が重要な役割を果たしている。したがって、原子力施設の安全性の一層の向上のためには、人的過誤の低減ないしはその影響緩和が肝要であり、このためには人的過誤発生の原因、機構、影響因子等の解明が必要である。この人的過誤発生の原因・機構等の解明に資することを目的として、原子力発電プラントの事故・故障等異常事象における人的因子の関わりを、米国で発生した7件の異常事象について、運転員の行動を中心に分析した。
泉 文男; 市川 逵生
JAERI-M 84-113, 35 Pages, 1984/06
原子力発電プラント・データベースの開発は、1983年4月より整備・開発が行われ、日本国内において運転及び計画されている原子力発電プラントの原子炉施設の安全設計に関するデータについて、データベースの整備が終了した。この報告書は、そのデータをディスプレイ上で検索するための利用手引書である。